蘇我入鹿<そがのいるか>が差し向けた大きな象を、藤原鎌足<かまたり>の家来、山上源内左衛門が怪力で引き合った末、たくみに手なずけて曳<ひ>いて行くという筋。大正2年(1913)10月、二代目市川左團次上演の『象引』(平木白星作)、昭和8年(1933)10月市川三升が錦絵<にしきえ>をもとにして復活した作(山崎紫紅脚本)、昭和33年(1958)3月、前進座が復活した作(平田兼三郎脚本)、昭和57年(1982)1月、二代目尾上松緑が演じた作(利倉幸一脚本)がある。
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